リサイクル通信

2023年1月234号】

新年あけましておめでとうございます 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

今年も新たな一年が始まりました。年末から年始にかけ、穏やかな日が多く、個人的に久々にゆっくりとしたお正月が過ごせました。ただ昨年後半からコロナ第8波が猛威を振るい、更にインフルエンザも流行が始まっている事も有り、皆様に於いては、御自愛くださる様、お祈り申し上げます。

 鉄相場と言いますと、昨年はメーカーの購入平均価格が過去最高だったとの新聞記事が出ていました。リーマン前を超えたと言う事でもあります。あの当時との違いは、当時は急激に相場が上がり、急激に相場が下がったと言えたのですが、昨年は底値が高く、急な上げ下げが無かった事があるのでは?と考えています。その理由として、一番の筆頭に挙げられるのが、SDGsかと思われます。これにより、資源のリサイクルを推し進める動きが活発化し、高炉もスクラップの使用比率を上げる為、市中スクラップの購入量を増やす事が期待されていたのですが、残念ながら今の所、自社構内で発生するスクラップや製品を納入した先から出るスクラップを高炉に戻すリターンスクラップが優先となっている状況です。鉄鉱石が主体の高炉とは違い、電炉は主原料がスクラップの為、そのスクラップの確保の為に、東京製鉄は、スクラップの国外流出を防ぐべく、輸出価格より高値を設定していました。

この事により、その他の電炉も価格を下げられず、全体的に高かった事などが挙げられます。 何故、国外流出を防ぐ必要性が東京製鉄にはあるのかと申しますと、このSDGsの流れを利用し、休止していた岡山の熱延工場の再稼働や、その他全工場の生産量を増やしていく事を宣言した事があります。東京製鉄として2030年迄に 年間600万㌧の生産目標を設定しています。その為、必然的にスクラップの使用量が増え、輸出されていた分を取り込もうと動き出しています。その手始めとして、名古屋に集荷ヤードともいうべきサテライトヤードを開設しました。そこで集荷したスクラップを主に田原工場へ船で出荷する事を目的としています。今後ですが、その生産目標を達成する為にはまだまだスクラップが足りず、月20万㌧の余剰地区であるこの関東にもサテライトヤードを開設する事が予想されます。更には他の地区にも設置する可能性は秘めています。

そんな中で、高炉もただ指を咥えてこの流れを見ている訳ではなく、日本製鉄は広畑に電炉を新設し、更に2030年迄に国内に年間400万㌧の国内最大規模の電炉を導入する予定があります。JFEスチールも倉敷にある第2高炉を廃止し電炉に切り替え、仙台製造所の電炉も増強する予定があります。こうなると、日本はスクラップの輸出国から輸入国になるかもしれないとの可能性も秘めています。この電炉化への流れは世界的なもので、そう簡単には輸入できると考えない方がいいのかもしれません。

 そんな流れの中で鉄スクラップは、今年はどうなるかと予想しますと、高炉の電炉増強や建設はまだ先になる事から考える必要は無く、東京製鉄と輸出との綱引きになると見ています。今年の世界経済成長率見通しは、IMFの予想ですと2.7%となっていて、良い状態ではありません。日本は1.7%と低位安定で、2022年とあまり変わらない状況の様です。世界経済が悪くなると言う事は、製品需要にとっても良い状態ではありません。製品需要が悪いとスクラップの発生も悪くなると考えますと、需給バランスは昨年とあまり変わらず、極端に円安に振れる事が無ければ、価格は昨年より下がりますが、それでも高値にあると言える状況は続くものと 予想しています。今年も例年と変わらず、旧正月以降から上げ相場となり、早くて3月下旬にピーク(遅くとも4月中)を迎え、その後、夏に向け下げ相場となり、7月下旬頃から反転上げ相場に移行し、10月前後でピークを迎えその後下げ相場となると見ています。

今年は卯年であります。皆様にとって全てが良い方向へ跳ねる事を祈念しております。

今年も長沼商事株式会社をご贔屓の程宜しく お願い申しあげます。

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