(浜離宮)
低Co2材
以前、リサイクル通信でも、グリーンアルミについてお伝え致しましたが、日産自動車が本格的に採用を始める様です。グリーン鋼材、グリーンアルミとも調達先は神戸製鋼です。グリーン鋼材の製造は、高炉で生産しますが、その際のCo2を20%削減する技術を確立しています。また、マスバランス方式を導入し、Co2を100%削減した鋼材を提供していくようです。
このマスバランス方式は、苦肉とも言える方式ですが、同時にリサイクル原料を使用するインセンティブにもなります。例えば、10%のリサイクル原料と90%の高炉材を使った場合、10%のリサイクル材を使った製品100とするか、10%のCo2削減製品と90%の従来製品に分けて考えるというものです。まあ、Co2の削減効果を一部に寄せて、残りは削減無しの製品とみなすという事です。「????」といった感じではありますが、それでもリサイクル素材を使わなければ、成立しない仕組みです。
高炉は、産業系で排出するCo2の40%を出していると言われており、対策は待ったなしです。菅政権において、2050年にCo2排出ゼロとの政府方針が決定しました。日本の高炉No2のJFEは、倉敷の高炉1基を電炉に変更すると発表しています。 しかし、高炉が一方的に悪者になっていますが、自動車鋼板など、不純物の多いスクラップから作るのは、至難の業ではないかと思えます。高炉生産方式が悪いのではなく、Co2を大量に出すことが問題なのであれば、生産で出たCo2を回収し、固定化する技術を発展させる方がいいのではないかと思えます。
人口が増え、都市化が進む中で、鉄の需要は増える方向にあります。世界の粗鋼生産も増え続けています。しかし、電炉法では、スクラップが無いと製造は出来ません。増え行く鉄鋼需要を満たしてきたのは、高炉で鉄鉱石から鉄を作り供給してきたからです。市中で発生するスクラップは余すことなく使い、足らない分、電炉で製造が難しい鋼材を高炉で生産し、Co2は回収し、固定化していく事が肝要なのではないでしょうか。
一方で、アルミは、電気の塊です。グリーンアルミは、太陽光発電や水力発電など再生可能エネルギーを利用して生産したアルミ地金です。現在は、供給地が限られていますが、世界的にグリーンアルミのニーズが増えている事から、今後増えてくるものと推察しています。
SDGs
先月の話題となりますが、埼玉県環境部が主体となって開催されました「環境SDGs取組宣言企業成果発表会」にて登壇させて頂きました。短い時間でしたが、自社の取り組みや、今後の方向性などを見直すいい機会となりました。なんとなくこんな感じで、となりがちですが、発表となると資料として纏めなくてはなりません。
自社の進め方のポイント、方法論などを文章化する中で、課題も見えてきた様に感じています。企業、事業のライフは30年と言われています。導入期-成長期-成熟期-衰退期です。つまり、常に新しい事業を起こし続けていなければ倒産するという事です。その際に、自社のコアコンピタンスやケイパビリティを見つめ、目標に向かって進んでいく事が必要です。しかし、目標に至る道筋は沢山あります。
どの道を選べばいいのか、どの様な在り方なのか。社会の利益に資するべく、神の見えざる手に導かれる企業や事業があるとしたら、導かれない事業や企業もあるという事です。今は、スミスの時代の様に宗教による規範が強い時代ではありません。だからこそSDGsの思想は羅針盤たるのではないかと考えています。
今年も大変お世話になりました。よいお年を!!