リサイクル通信

2021年9月218号】

鉄スクラップ

朝晩が涼しくなり、昼間はセミの鳴き声が少なくなり、夕方には鈴虫の音が聞こえ始め、季節は秋へとの移り変わりを、肌と耳で感じる頃になりました。日本人には、虫の音などは音色と言う感覚で心地よく感じるのですが、外国人の方々の中には、雑音としか感じない人々もいるそうです。四季を、肌感覚と音で感じる日本人に生まれて良かったと、つくづく季節の変わり目で感じています。

さてスクラップ相場ですが、例年の上げ下げのリズムとあまり変わらないのですが、昨年より価格帯は一段上となり、業界的には高値である高原相場と感じています。この高原相場になっている理由として、コロナ禍の中でも、経済を回さなければならない事から、ワクチン接種が進んだ国からある程度の制限はあるかもしれませんが、通常生活へとの動きがあります。その一方でロックダウンをしている国もあり、世界はまだ、まだら模様ではあります。それでも、大きな流れとしては、経済を回す方向へと向かい、それに合わせて、需要も出てきた事が挙げられます。ただそうは言っても、以前とは違い、スローペースでの手探り状態な為、コロナ禍前の様な状況では無い事から、経済の動きもまだら模様で、それに合わせてスクラップなどの発生も悪い状態が続いています。

弊社で見てみますと、2年前の緊急事態宣言頃から悪くなり、昨年から若干持ち直しつつあったのですが、今年の6月頃から又悪くなりだし現在に至ると言う様になっています。関東の同業と話していても、同じ様な状況の様です。今年の6月以降は、オリンピックなどの開催も有り、一時的に解体物件などは落ちると、スクラップの発生も減る事は予想されていたのですが、パラリンピックが終わった現在も、増える気配はありません。そんな中で世界はSDGsの流れへと向かい、鉄鉱石から製品を作るにはCO2の排出が多すぎる事から、スクラップを活用してCO2削減する流れへと舵を切り始めました。

今迄、鉄鉱石から製品を作り続けた中国は、当然CO2の排出量も多い事から、スクラップの配合率を上げ、スクラップから製品を作りやすい電炉の立ち上げなども始まっています。この様に、世界中でスクラップの取り合いが始まり、この様な高原相場が形成されていると考えています。その為、今後ですが、ある程度の上げ下げは有りますが、この高原相場は維持されると思われます。ただし、中国に問題が発生しなければと言う条件付きですが・・・。 日本ではコロナのニュースばかりで、TVで報道される事が少ないのですが、中国の中国恒大集団と言う不動産を中心とした大企業が、デフォルトするのでは?との情報が流れ、その負債総額が33兆円にも及ぶことから、中国発のリーマンショックと同じ事が起きる可能性が有ると言う事です。中国は、不動産バブルが続き、まるでかつての日本の様な状況になっています。社会主義国家だから国が主導して管理すると言いながら、バブルとなっている姿を見ると、所詮人間の持つ強欲は変わらないものだなと感じずにはいられません。

問題は、世界中がコロナ過で、万が一中国発の大恐慌となった場合には、リーマンショックの時、それをある程度で抑えた中国の様な存在はいないと言う事です。それ程までに、今回はタイミングが最悪と言える状況にあるのではと感じています。最新の記事によりますと、23日の社債の利払いはできるとの事で、ひとまずは、問題先送りという所でしょうか?ただ火種は燻ったままなので、今後も同様な話が出るたびに、世界の株価や為替が動く事になりそうです。それに合わせて、金属では、非鉄と言われる銅・真鍮・アルミ・ステンレスの先物価格は下がる事になりそうです。鉄は先物市場ではないので、そこまで変動するとは思えませんが、中国発大恐慌の場合は、逆有償の時代に逆戻りとなりそうです。今はそうならない様に、中国政府には、中国恒大集団を管理下に置いてもらい、事態を上手くやり過ごしてもらいたいものです。昭和の時代から生きてきて、バブルが弾け、リーマンショック、東北大震災、コロナ禍と、もうそろそろ、悪い時は終わりにしてもらいたいと思う方は多いのではないでしょうか?「何も無い平穏な日々こそ本当の幸せな時」と柄にもない事を書いた処で、筆を置きたいと思います。

コラム
日本でも新型コロナのワクチン接種が進んでいますが、ワクチン接種をしても感染しないわけではないので注意が必要です。インフルエンザ同様、重症化しにくくなる程度で考え、マスク・手洗い・うがいは、空気が乾燥する冬に向け必須です。

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