リサイクル通信

2020年11月207号】

脱炭素社会への動き / 米国大統領選挙に思う

(高麗川・清流の晩秋2020.11)

Go to キャンペーンで、東京都が解禁になったこともあり、日本各地の観光地は数か月前の静寂が嘘のような賑わいを呈しているとか。観光地でご商売をされている方々は、ほっとしていることと思います。出かける方も、受け入れる方も、対策を万全にして、ただ素直に、行く秋を味わいたいですね

脱炭素社会への動き

2019年12月、当時も環境相の小泉進次郎氏が第25回国連気候変動枠組み条約会議(COP25)に出席した時、諸外国より、日本は温室効果ガス対策において無策だと非難されたそうです。その当時でさえ、120か国・地域が2050年までには排出量を実質ゼロにする目標をあげていたらしいのです。日本は環境先進国だと思っていたら、国のスタンスはそうではなかったということでした。

3年前に本稿で地球温暖化に触れて「身近な気候変動」について書かせて戴きました。山林の成長が早くなったこと。今までいなかったような水鳥が川に増えたこと。今までに収穫できなかった甘味のあるみかん等柑橘類が採れるようになったこと等々、田舎の様子が変わってきたこと。一見、見た目には良いような変化に思いますが、その代償は、過去にない豪雨による河川の氾濫とがけ崩れが頻繁に起こるようになったことです。気候変動による地球環境の変化が生態系の変化や自然災害の大規模化を起こしていることは明らかなようです。世界の潮流は、ここにきて、炭素排出量の軽減ではなく、はっきりと脱炭素に向かって走り出しました。

2015年の国連気候変動枠組み条約会議のパリ協定の合意及び2016年の発効の流れを受け、いち早く脱炭素を表明し、2050年に温暖化ガス排出量ゼロに向けて走り始めているEUは、2030年と2040年の中間目標も具体的に定めようとしています。また世界最大の排出国である中国も、2060年には二酸化炭素ゼロにる目標をこの9月に掲げました。さらに、米国大統領選挙で勝利したバイデン次期大統領も、パリ協定への復帰を表明しております。日本も、ここにきて菅総理大臣が、産業界に合意形成を働きつつ、2050年までに温暖化ガス排出量実質ゼロを表明しました。

ただ日本は温暖化ガス排出量の約4割を電力分が占めており、また電力総量においては、その約8割が二酸化炭素を出す化石燃料の利用で、再生可能エネルギーへの転換が遅れているとの事情もあります。非常に苦しい決断と思われます。しかし、ここで敢えてゼロを表明したのは、世界の潮流に乗り遅れれば、日本の科学技術革新の進歩は世界から取り残されてしまうとの危機感の表れだと思われます。ゼロに向かっては、既存の技術だけでなく、まだまだ開発されねばならない技術が膨大にあると聞きます。この開発技術のフロンティアに、国も民間も集中投資で巻き返しをはかることこそが、日本の科学技術立国の存在感を世界に示す最後のチャンスかもしれません。前述の第25回国連気候変動枠組み条約会議の汚名は返上したいですね。

米国大統領選挙に思う

今月初め、マスコミは米国大統領選挙一色でした。今回のアメリカ大統領選挙は、最近では例をみない投票率とのことで、アメリカ市民の今回の選挙への関心の高まりを感じました。しかし非常に気になる点があります。公約等よりも、T氏かアンチT氏かの流れのみが目につきます。両陣営の支持者の攻撃的行動は、どこかの途上国の暴動にようにも見えます。自国第一主義は揺るがず、過去のパクスアメリカーナの面影はありません。もう世界の安全保障どころではなく、国民もそんなことには興味がないように見えます。グローバル化とITの急速な発展は、富の集中と貧困層を拡大し、米国の自由と民主主義を支えた偉大な中間層を減少させ、結果として政治的均衡の安定性が失われつつあります。そこに巨大化した中国の政治的・経済的・軍事的威嚇です。議会も含めた政治もそれを反映した形で繰り広げられています。

ところで、中国を西側の価値観に引き入れるために、資本主義の門戸を中国に開放し、中国の発展を後押ししたのは、とりもなおさずアメリカ自身でした。経済面だけではなく、人的資源についてもそうです。米国の留学生受け入れでは、中国が断トツで、約3割です。本来、世界に富みと安定をもたらすと期待されていたグローバル化とIT化が、世界を不安定化させています。皮肉なことです。世界は、いつの日にか、寛容さを取り戻すことができるのでしょうか。

一覧に戻る

お問い合わせ

お困りごとや気になることがありましたら、
お気軽にご連絡くださいませ。
無理な売り込みをすることはありませんので、安心してお問い合わせください。

電話のアイコン04-2947-8870

8:30〜17:30
(日祝、第2・4土曜、夏期休暇、年末年始除く)

トップに戻る