リサイクル通信

2019年7月191号】

AIと直感 / 失 言 

久しぶりに原稿をかかせて頂きます。えらそうな口ぶりですが、ご容赦ください。(前もって・・

AIと直感

 このところの長雨で、外に出かけることもできず、事務所にいると、人間世界のことが、いやがおうにも目に飛び込んでくる。暇なので(ご主人たちは忙しそうだが・・)、必然的に、人間世界の物語に関心が向いてしまう。

 最近は、猫(私ではない)も杓子もAIブーム。情報処理能力が加速度的に上がり、コンピュータが自ら膨大なデータを集め、繰り返し学習を深めていくことで、やがて猫知、いやいや、人知を超えてしまう。目的、あるいは課題をあたえると、即座に回答を出力する。更に、目的や課題を自ら設定し、処理するようになったらどうなるか? 初期値設定自身も自らが設定するようになったらどうなるか?そもそも、人間(あるは人類)が、バランスをとって生き延びていくためのツールである、社会性とか倫理観などの価値観を膨大な情報のなかで、統計的に重要だと認識し、人間世界にフィットした解をだしてくれるか。空恐ろしいのは、人間なんて、(何を基準にするかわからないが)害あって一利なしと彼らが判断し、否、計算したらどうなるか?未来のことだと思っていたら、案外、近未来的なことなのかもしれないなどと妄想してしまう。でも私は人間ではないので関係ない。ただ飼い主が人間なので気がかり。

 ところで、私が書きたかったのは、そんなことではない。表題の件-。長年あることを長く経験している 人は直感が働くなどと人間たちはいう。あるジャンルで、仕事とか技とかを極めた人(以後、広義的に匠と言おう)が、ある問題やら課題に直面したとき、普通の人間では、判断できないような判断をする、或いは行動する。一般の賢くない人間はそれを直感と言うが、これが、正にAIそのものではないのか?いやいや逆だ。

その匠たちの脳の中を模倣したのがAIではないのか。  そもそも、私のみるところ、荒っぽく言えば、AIを、膨大な情報を目的(解)にあった相関関係を多元的に洗い出し、目的に向かって統計的処理を行うシステムと仮定すると・・、匠の脳のなかには、正にこのシステムが出来上がっていると考えても過言ではない。匠は長い年月の間にその仕事を巡って生じたあらゆる事象をその因果関係(相関関係)と共に意思下の脳のストレージ(所謂、シワ)に本人の表層的な意識とは関係なく、個別情報として、あるいは情報パッケージとして刻んでいるに違いない。

そして何か課題(事象)が生じた時、匠の意識下の脳は、瞬時に(要は電気信号ですから)過去の膨大な情報からその課題(事象)に係るあらゆる情報の相関関係を多元的に洗い出して、匠の意識の領域に出力させる。これが所謂、直感というものではないのか。まあ、我々猫科猫属から言わしてもらえれば、人間の直感などたいしたことはない。なぜなら、我々は毎日直感で生きているのだから・・

失 言 

さてさて、原稿スペースが少なくなってきたので、最後に一言。それは昨今の異常気象の凄まじさである。今月も九州地方は集中豪雨が続き大変な状況と聞く。世界に目を向けても状況は同じ。中国西南部やインドのムンバイなどでも大規模洪水が発生。ヨーロッパでは熱波が襲い、ブラジルではデング熱の感染が拡大。南太平洋の群礁国家は海に沈もうとしている。私が住みついているこの所沢の三ヶ島の地も、明らかに季節の変化が依然とは違う。

これらの異常気象は温暖化の影響であるとの認識で世界はほぼ一致している。先月6月のG20大阪サミットでも、首脳宣言に、気候変動などの地球環境問題に対応するため、「エネルギー転換を促進し主導する緊急の必要性を認識する」との文言が盛り込まれた。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)でも、気温の上昇に対する警告を再三に渡って訴えている・・にも拘わらずである・・温暖化対策では未だ米国と欧州、先進国と途上国で折り合いがつかず、有効な対応策が打ち出されていない。

人類の英知とはいったい何ぞや。自分たちの生存を自分たちで脅かしている。そんな種属はこの地球上に人間以外にはいない。我々猫属からみると、ホモ・サピエンスは生物の頂点に君臨する最低の霊長類のようにも見える。(ちょっと言い過ぎ?―ご勘弁。)

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