リサイクル通信

2019年5月189号】

鉄スクラップ

5月より新元号の令和になりました。日本では、西暦の他に元号があり、これが変わる度に何かお祝いムードが広がるのですが、世界は西暦で動いている為、日々の流れのままにあります。

その様な中で、鉄スクラップですが、これも平成から令和に変わっても今迄の流れのままにあります。今現在の相場は、3月末からの下げの中 にあります。この先を見る上での指標となる関東鉄源の入札が5月10日に行われました。結果は、前回比より1703円の下げでしたが、関東地区の電炉価格よりは高い価格となりました。東京製鉄さえも、この落札価格より下回っています。ただ若干動きが変わってきたのでは?と思えるのは、5月9日の東京製鉄の下げに 反応したのは北関東の電炉で、湾岸地区にある電炉は、輸出価格が高値である事から、下げられないと判断し、見送る状況となっています。これには理由があり、例年ゴールデンウィーク前までの上げ相場が昨年から変化し、3月頃から下げ相場に入ると言う流れに変化しました。

意図的にこの流れを作っているのかな?と思える時もあるのですが、この下げ相場の流れにより、ピーク感が過ぎたと判断した 問屋サイドが、一斉に在庫分の放出をした事により、高炉・電炉サイドの在庫が積み上がり、荷制限・荷止めが増え、相場が下がり続いていました。そしてゴールデンウィークの集中生産を乗り切り、今現在は、電炉などは在庫を減らしている為、通常操業をする為の在庫補充をしておきたい時でもあります。ただ市中の発生が少ない上、問屋サイドも在庫を既に放出している為、勢いがありません。そこに輸出向け等の船量もある程度あり、輸出業者等も スクラップを集めなければならない事から、価格を下げられない。一時的かもしれませんが、スクラップの取り合い的な状況が起きている事が、湾岸地区が価格を下げなかったとも言えるかもしれません。昨年は、この商況により、スクラップ価格が一時的に上がりました。今年も同じ状況になるかは、まだ微妙ではあります。上がるには、条件があり、市中の発生が少なく、輸出等が多い状況が続かないと、無い物高になりません。

輸出業者が、価格を下げないことも必要です。その様な条件が整えば、一時的には価格は上がります。でも一時的であり、電炉等の在庫が補充されれば、輸出に無理して対抗する必要もなくなります。又輸出業者も世界的な下げ相場の中では、新規契約価格も下がると思われ、必然的に相場は下がっていく方向に向かいます。それ故に、上げ相場があったとしても、一時的なものに終わってしまうと考えられます。世界的には下げ相場となっていますが、ちょっとここにきて日本には更に不利な状況が出てきました。為替です。ご存知の通り、米中貿易戦争の影響が、為替にも出始め、日本は円高傾向に動き出しています。輸入をする業種には恩恵が受けられますが、輸出業種にはデメリットしかありません。スクラップは?と言うと、輸出になります。日本屑を輸入する国にとっては、割高となります。そうなると、その他海外スクラップを購入する事になり、特にスクラップを輸出しないとだぶついてしまう関東地区は特に不利に働きます。今の所、昨年に近い動きとなっている為、一時的でも上げを期待したいところですが、為替が円高傾向に動き出している事から、ないまま下げ相場継続と言う事も考えられます。次回上げは、例年ならば7月中となります。ちょっと話は逸れますが、米中貿易戦争は、続くと思われ、益々エスカレートする方向になると思います

これは以前にも書きましたが、米中の世界に対する覇権争いであり、単なる貿易赤字があるからと言う訳でもなさそうです。貿易赤字が主なら、わざわざ米艦艇を南沙諸島に派遣し中国を牽制する必要もありません。覇権=利益と考えるとちょっと納得できるのではないでしょうか?今まさに、かつてのアメリカ対ソ連の構図がアメリカ対中国に変わっただけなのです。 そうなるとこの流れは、どちらかが衰退又は負けるまで続くのです。歴史は繰り返す、そんな中での令和への移行、でも世界は日々の続いている流れを今も継続しています。平和でありたい、誰もが思う単純なこの思いを、令和になっても続けていきたいと切に願います。                    

コラム
今年のゴールデンウィークは、長い人だと10連休と今迄にないお休みが取れたのではないでしょうか?弊社も9連休を頂き、休みのないお客様には大変ご不便をおかけいたしました。これからもご贔屓の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

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