9月に入り、吹く風にも涼しさが感じられ、夜には 鈴虫の音が聞こえ、季節が秋に向かっているのを感じられる頃になってきました。
鉄スクラップ
スクラップ価格ですが、今現在の価格は、今年最高値となっており、又この価格は、東京製鐵で見ますと、平成26年10月以来となっています。実に2年ぶりの高値となっており、この価格は、私ども問屋から見ても良い価格なのでは?と感じる程の価格となっています。何故急に価格が上がったかと申しますと、 中国での粗悪な地条鋼の撤廃により、正規なルートでの製品・半製品流通が行われ、その結果、安値競争に巻き込まれなくなり、利益を確保できる価格での販売を行った事から、製品・半製品価格が上がった事が挙げられます。
この影響は大きく、中国は、製品・半製品を輸出していたことから、それを輸入していたトルコやその他の国々もモロにその影響を受け、世界的に製品価格が上がり出してきています。当然その影響は日本も受け、国内の製品価格も上がり出しています。そして、製品を作る原料の一つであるスクラップも影響を受け、2年ぶりとなる高値になったと言う訳です。さて気になるのはこの先まだ上がるのか?と言う事ですが、鉄鉱石価格も下がり出してきている事から、そろそろ天井感が出てきている感があります。
東京製鐵の宇都宮は、ここ2回価格を据え置いています。宇都宮の据え置きは、田原工場を除き、宇都宮価格が東京製鐵の中でも高値であった事や、今の関東湾岸価格より高値な為、無理してこれ以上価格を上げる 必要性が無い事などが挙げられます。以上の事から 価格を据え置いていると思われます。先程、天井感があると言いましたが、これから徐々に入る輸出の船ですが、安値の契約が終わり、関東鉄源の価格帯の契約分に移行する事から、市中のスクラップの発生が悪いと、品物を集める為に、¥0.5~¥1/kg位の範囲での調整上げはあるかもしれません。
ただこれについてもあまり期待せず、今は在庫しないで出されていた方がいいかと思われます。直近ですと、トルコ向けスクラップ価格が下がってきたとの情報もあり、この影響がアジアマーケットにも出てくる可能性はあります。以前ですと、急な上げ相場の後には急落となるのですが、今回は下げ相場になっても谷深しにはなりにくいと思われます。理由としては、中国の地条鋼の撤廃により、製品価格の安売りが無くなった事により、原料のスクラップ価格もある程度の価格を維持できると思われるからです。今年は、中国の地条鋼撤廃により、底値が切り上がる年と言えるかもしれません。
非鉄スクラップ
銅のスクラップですが、これも瞬間的にではありますが、建値で80万円と言う価格帯をつけました。 この価格は、平成27年1月以来の価格となっています。銅に限らず非鉄金属類は、良くも悪くもアメリカ大統領がトランプ氏に決まりそうな頃から、経済対策などの期待による思惑から上がり続けています。それも最近は疑問視もされていますが、その中で、今秋には中国で中国共産党第19回党代表大会が開かれ、 その間の経済の失速は許されない事から、これも思惑で相場が動いているものと思われます。今気になるのは、LME在庫の増加が増えている事で、これが投資家の心理にどう影響するかと言う事です。合わせて、中国共産党第19回党代表大会終了後には、内容に よっては期待はずれとなり、それがマーケットには失望となり相場が下がるか?という事です。銅は鉄と違い、地条鋼の様な問題が無い為、思惑と需給バランスのみで価格が維持されるので、当面は、中国共産党第19回党代表大会の終了後次第と言えると思います。
アルミは、LMEの在庫料が非常に少ない為、相場が下がりにくいのでは?と思われます。又、中国でのボーキサイトからの製造は、環境汚染になる事から、これらについても製造が制限されているとの情報もあります。その為、ボーキサイトからではなく、インゴットやスクラップからの製造に切り替える動きが出てきているそうで、今後日本からもある程度スクラップが輸出される可能性があります。そうなりますと、発生も少ない為、為替等もありますが、輸出と国内での取り合いになる事が予想され、相場は冬時期に向かう事と合わせ、安定するのではないかと思われます。
コラム
季節が夏から秋に向かっています。非常に過ごしやすい環境になりましたが、この時期は体調も崩しやすい時でもあります。くれぐれもお体をご自愛ください