先日、アルミの倉庫取引を規制するとの発表がありました。倉庫を利用したファイナンシングディールという取引形態なのですが、これが正に錬金術と言ってもいい取引形態なのです。アルミニュウムの新塊(P1020)とは、ボーキサイトから作られるアルミの塊で、世界共通の製品規格となっております。
一般的には、サッシメーカー、アルミ板のメーカーなどが使用しております。この新塊は、ロンドン金属取引所(LME)において、先物取引が行われております。通常は、現物価格+倉庫料+金利=先物価格となります。しかし、世界的な金融緩和の中で、非常に安い金利で資金調達が出来る事、倉庫も自社所有する事で、倉庫料も圧縮が可能な状況となっています。つまり現物価格+倉庫料+金利<先物価格という状況になり、沢山保管する程、利益も拡大する事になります。
では、実際の在庫量は、と言いますと2008年 約100万トン2010年 約450万トン2013年 約540万トンこれだけの量がLME の指定倉庫に眠っています。この在庫は、資金調達の際の担保にもなっていますので、当然動きません。実に在庫の80%とも言われております。当然、現物が必要な需要家の手には入りにくくなっています。これが、プレミアムとなって反映され、08年で100ドル程度だったものが、現在では、250ドルを超える水準となっております。つまり、需要家は、LMEの価格に大幅にプレミアムを上乗せして購入しなくてはならず、大きな不満となっております。LME でも問題視しており、本年7月には、倉庫のルール改正が提案され、来年4月から施行されます。
これだけの、ファイナンシングリースを手がけていたのは、ゴールドマン・サックス、JP モルガン・チェース、グレンコア・エクストラータなどの大手ファンドです。アメリカのFRB も問題視しており、銀行の商品関連取引の見直しを検討するとも言われております。米国系のファンドでは、倉庫を手放す動きも見られますが、一方でスイスのグレンコアなどが、新たに倉庫の取得を進めるなど、状況は簡単には改善しそうにありません。
景気とは?
アベノミクスと言われる経済対策で、景気浮揚とのニュースが連日流れております。
実際にはと言うと、確かに自動車関連も好調、建設・不動産も忙しいとの事。確かに消費税駆け込み前の神風とも言える需要の増加はある様です。弊社のお客様である、建材メーカーさんは、フル生産との事。自動車も売れているようで、エンジンやアルミ部品向けのアルミ合金メーカーさんも多忙な様です。もちろん自動車のボディ材を供給している高炉も好調。H 型鋼なども不足気味の様です。
先日、鉄工所の方に話を聞くと、見積もり依頼があったらまず、鋼材を押さえに行くが、既に2ヶ月先で入荷するか不明な状況。結局材料勝負で見積もりを出せるかが決まるとの事。忘年会も例年より、多いかもしれません。そういった話を聞くと、やはり景気は、いいと言えるのかもしれません。一方で、タクシーに乗ると、まだまだダメだねとの事。そもそも、景気とは、空気の様に見えないもので、気持ちの持ち様とも言えなくもないと思います。
新聞を見ても、ダメだダメだと見るのと、良いところも出てきたな、と見るのとでは、全く違います。元来、日本人は、悲観主義ですから、どうしても、ネガティブな記事に目が行ってしまいます。本当の所は、統計を見るしかないと思いますが。物事を褒める事と、批判する事。どちらが簡単かと言えば、批判する事です。褒める場合には、ポジティブに意見表明しなくてはなりませんが、批判するだけなら、ブツブツ言っていればそれで済みます。つまり、物事に対し、自己の意見を持っていなければ、褒める事は出来ないのです。物事を進めるのも同じ事。自分で物事を決め、たとえ不完全でも作り上げて行くる事が、何よりも大切です。
批判するだけでは、物事は1ミリも進みません。「人」をほめたり、批判するのではなく、「物事」に対して、純粋に議論を進める事が、日本人は下手だと言われて久しいですが、ならばいっそのこと、景気がいいという方にバランスをくずしてみませんか?景気なんて気の持ち方ひとつ。是非明るく考えて行きましょう。※家計のGDP(平均年収)408 万円、1.95%(IMF 推計)の経済成長で年収8 万円UP!がんばれアベノミクス!本年も大変お世話になりました。来年も引き続きご愛顧頂ます様、宜しくお願い申し上げます。