リサイクル通信

2013年4月116号】

為替と海外展開

昨年の、政権交代から為替が円安に振れています。昨年は、1 ドル80 円近辺をうろうろしていたのですが、今や100 円を目指す展開です。チャートを見ますと2012 年2 月に76 円を付けています。ここ数年を振り返って見ますと、2007 年7月の為替は、123 円でした。たった5~6 年で、50 円近く円高になってしまった事になります。実に40%近く変動したのです。この間、日本の輸出企業にはつらい時期が続きました。


同じ商品を100 ドルで販売した場合を考えると、12,300 円の手取りだったものが、7,600 円になってしまった事になります。この事は、当社にも大きく影響しています。以前にもリサイクル通信に掲載いたしましたが、非鉄の価格は、LME という市場で決まります。それを円に置き換えて、日本国内の価格が決まっているのです。そして、リーマンショックもありました。正に修練の数年間だったと言えると思います。一方で、この円高は、企業の海外進出を後押ししました。円高を逆に考えると、
1 ドルを76 円で買えた事になります。

これは、海外で工場を取得する際に、大きなメリットをもたらしたと思います。そして、発展途上国での中間所得層の台頭もあり、多くの企業が、海外を目指した数年間だったと思います。しかし、ここで為替は、大きく円安に振れてきました。日本の企業の海外進出は、減少して行くのでしょうか?残念ながらそうは思えません。

むしろより多くの企業が目指して行くのではないかと思えます。やはり、今後益々伸びていく中間所得層をターゲットにしていくべきだと思えるからです。日本の人口は、年々減少していく傾向にあります。また、高齢化も進んでいきます。当社のある所沢市では、現在の高齢化率は、20%強ですが、30 年後には27%になると予測されております。現在の秩父市の高齢化率と同じくらいです。

実に3 人に1 人が高齢者の社会で、需要が大きく伸びるとは思えません。もちろん、高齢者をターゲットにしたビジネスには、大いにチャンスがあると思いますが、我々製造業から見ますと若い世代が多く物欲の強い社会に希望を見出さざるを得ません。その中に於いて21 世紀は、アジアの世紀と言われております。若い世代が多く、中間所得層も増えています。タイは、東南アジアのデトロイトと言われる程、自動車産業が集積しています。マレーシアには、電気関係のメーカーが多く進出しています。

もちろんメーカーだけではなく、部品メーカーなども多く進出しています。需要のある場所で生産する事は、極めて合理的な発想だと思います。その中でもASEAN は、2015年の地域経済統合を目指して進んでいます。実に人口6億人のマーケットです。これに、インド、を加えると世界の人口の1/3 がこの地域に集積している事になります。

どの国も若い世代が多く、中間所得層が伸びて来ている地域です。経済学の中で、グラビティの法則と言うものがあるそうです。2つの経済圏がより大きく、より近い程、経済活動は、より活発になるそうです。正に引力の様に。世界地図を眺めて見ても、日本は、アジアの一部で有る事は明白です。日本は、国内では、人口減少、高齢化などネガティブな未来予測が多いのですが、米国よりも、欧州よりも遥かに有利なポジションにあるのです

。この状況を如何に生かして行くかが問われているのだと思います。だからこそ、日本企業の、海外進出は円安によっても大きく後退するとは、考えられないのです。むしろ、海外進出している企業の大半が、国内の雇用を増やしているというデータもあるくらいです。より、大きな視点で、世界を眺めていく事が求められていると思えます。

国内においても、若い世代の就職難がニュースになっていますが、本当に自分を磨いているのでしょうか?マレーシアの人々は、大抵4ヶ国語を話します。マレー語、英語、中国語、インド語です。せめて英語くらいは、グロービッシュでいいですから、身に付けるくらいしてもいいと思います。むしろ英語を母国語とする人より、第2外国語として英語を使う人が圧倒的に多いのですから。訛りのある英語で商談を進めるのが、アジア流です。まずは英語を学び、改めて社会に自分の価値を問うてもいいのではないでしょうか?

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