リサイクル通信

2012年11月111号】

徒然なるままに・・円安が来る?

(権威ある方々や評論家の方々が色々な解釈をし、当ったり当らなかったりですから、中小企業の一従業員の「私」がこんなことを呟いても許していただけると思い、徒然なるままに書き始めます。)

財務省が11 月8 日発表した9 月の経常収支は31年半ぶりに赤字になったと報道されました。31 年半前とは、第二次石油ショックの影響で輸入が拡大した1981 年3 月と言うことらしいです。このところの円高定着に嫌気がさした国内輸出企業が生産拠点を海外へ移転する等の理由で、貿易収支は赤字になったりしてはいました。ただ、所得収支でカバーしていたので経常収支での赤字には至っていませんでした。しかし今後、所得収支を構成している投資のリターン(配当等)も、日本の国内に魅力がなければ、そのまま海外へ再投資されるわけですから、所得収支だって今後はあまり当てにできないだろうと思うのです。こうなると、当然、円安傾向になるはずです。


また、日銀がデフレ対策として、金融緩和を実施します。その中には、銀行の新規貸し出しに対して無制限に貸し出しだすとの項目もありました。国内の実需が弱い訳ですから、この資金は当然として国外へ流れ出すでしょう。日本国内の安い金利に目をつけ、新規貸し出しを装い実質的には海外への金融投資といった円キャリーも発生するでしょうし、これもまた円安要因になります。しかし、構造的な円安要因は、やはり輸出の減少と輸入の増加といった実需面でしょう。前者の要因は冒頭で触れたので省きますが、後者の大きな要因は、エネルギー資源の購入額の増加です。原子力発電の再開が視界ゼロで、火力への依存が増大し、石油やLPGのエネルギー購入額が増加するとなると、円安圧力のバイアスは絶えず働くことになます。

何しろ、日本は今の豊かさを維持しようするなら、海外からエネルギー資源を買い続けなければなりません。投機筋も含めた為替を巡る、ある種のせめぎ合いが臨界点に達した後、円安は加速度的に進むのではないかと思われます。危惧するのはこの円安が生じた場合に歯止めがきかなくなることです。世界に溢れている過剰流動性が、思惑により敏感に反応し巨額の資金が動く昨今です。今や一国の中央銀行だけでは、コントロールできない状態になっています。7G やG20 の連携に期待したいところですが、経済発展の度合いやそれぞれの抱えている国内問題の違いから、よほどの世界的危機でなければ一枚岩にはなれそうにありません。そろそろ次のリスクを考える時にきていると思います。

円安が期待されるのは輸出企業及びその関連企業が国内にあるからであり、円高定着により海外拠点を拡充していった企業が、円安になったからと国内回帰に直ぐに方向転換することは言い難いです。資本の移動が自由なら、と経済学では前置きしますが、そうホイホイと円安に同期するように国内への資本投資が進むとは思えません。その間、日本の蓄積した富は海外へ流失しだします。膨大な借金をしたまま、民間の貯蓄が減っていく。高齢化によりそれはさらに加速されます。貧しいときの円安はまだ良かったです。なぜなら、これから輸出で外貨を稼いで豊になる、との明るい展望があったからです。しかし、豊かさを経験したあとの極端な円安は国家としても国民としても辛いものがあります。誤解を承知で言えば、放っておいても円安に傾斜するでしょう。今、考えておかねばならないのは、極端な円安を阻止するためのシナリオを準備しておいてくことだと思うのです(世間の人たちと真逆のことを言っています)。どうすればいいか?ここで筆は止まってしまいます。・・・

願わくば・・「私」のこの危惧が当たらないことを祈ります。

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