日頃より、弊社をご愛好戴きありがとうございます。
今回大震災にあわれ亡くなられた方のご冥福を御祈りする共に被災者の皆様にお見舞い申し上げます。また一日も早い復興ができることを心よりお祈り申し上げます。
東北地方を震源とする今回の大地震は、リーマンショックから立ち直る過程の日本経済に大打撃を与えました。この大震災はサプライチェーンの崩壊を招き、東北地方に集中していた主要部品の製造会社関係が被災に合い供給が停止し自動車関係を始めとするグローバルな製造業は、世界の各工場に部品供給をする事ができず、生産停止や時間短縮と言った状況に追い込まれています。
これを日本のスクラップ的に見てみますと、製造業の稼働率が低下している為、スクラップの発生が非常に悪くなっています。又関東では、原発の被害の影響から電力問題が発生し、夏には15%程度の電力使用を抑えないと大停電を起こす可能性があるそうです。当初ゴールデンウィークは各メーカーともフル生産を行なう予定でしたが、復興材需要が瓦礫撤去が終わらない事には始まらない事や、部品供給が滞る為に自動車等の製造業の生産の低下による鉄鋼製品需要の減退などにより、予想外にゴールデンウィーク前に東京製鐵がスクラップの下げを行なっています。
上記の様な事はあるとは言え、多少なりともこの時期は生産量は上がる事から、私個人的には東京製鐵の購買担当者は、スクラップの天井感を演出し、そこから下げに打って出る事で、業者の不安心理を煽り、慌てて出荷する事でスクラップの入りが良くなり更なる下げ安い環境を演出し、原料単価の下げと在庫補充を兼ねた戦略なのでは?と考えているのですが、皆様のお考えはいかがでしょうか?
下がる前の一連の上げ相場は、スクラップの発生が非常に悪く、市中に滞留しているスクラップが少ない事、関西方面で関東での生産量の落ち込みをカバーするべく生産量が上がっている為、関東から原料であるスクラップを船積みにて送っている事、韓国が日本屑の安さに目をつけて、放射能検査を強化して購入に動き出した事などが挙げられます。
ゴールデンウィーク以降も東京製鐵はスクラップ価格を早いペースで下げています。関東鉄源の入札が今月11日にあり若干の先安を示しましたが、関東においては、ある程度の輸出量が出ないと下支えにはならず、まだ下がると思われます。今年は例年と同じようでちょっと違う動きになる、これが大震災を経験した後の日本のスクラップの動きだと思われます。夏になりますと、電力の制限問題から関東では、特に生産が限定されてしまう為、スクラップ使用量も少ないのではと思われます。これが相場を下げる要因となってしまう為、この時が安値になる可能性も大いにあります。
秋には、震災の復興が本格的に入るだろうと思われる事から、需要増によりスクラップ価格が上がり始めるのではと思われます。ここまでは、例年と同じ動きだと思われますが、ここに震災への対応、原発の影響度合いにより、時期がずれたり価格の上げ下げの変動幅が大きくなったりと、何らかの違う動きが出てくる可能性がありますのでご注意ください。今年の夏も暑くなりそうな予感がしますので、電気需要にも目が離せない状況になりそうです。
又東海地震の発生も30年以内に87%と言う高い確率で予想され、万が一、1~2年内に起きた場合には、日本経済は再生できるだけの力が残っているのか?この先も不安は尽きません。