リサイクル通信

2010年12月88号】

鉄スクラップ堅調だが / アルミ相場は、弱含み様子見 / 衣料品メーカーだと思ってました

11 月から、鉄スクラップ市況は、上昇基調で推移し ています。大きく見ると要因は3 つあります。一つ目 は、住宅・マンション建設などの持ち直しによる需要増 です。特に戸建住宅向けで引き合いが強まっている様 です。

その背景には、国際相場が堅調に推移している 事や、先高を見越しての先行発注などがあります。 二つ目は、やはりスクラップの発生減でしょう。すでに 慢性的な状況です。その要因は、戸建住宅の建設は 持ち直しているが、多くが建て替えではない事。国内 の需要不足により、生産工場の海外移転が進んでいる 事。

三つ目は、輸出が堅調に推移している事によるもので す。韓国を始め、アジアからの引き合いは、一定量あ り、市況の下支えになっております。11 月も40 万トン程 度だったと思われます。 国内メーカーも輸出に対抗して価格をじりじり上げて おり、既に逆転しております。当面は、現状レベルで様 子見推移といった所でしょうか。

アルミ相場は、弱含み様子見

アルミの価格も、12 月にやや下げて様子見といった 状況。エコカー減税などにより、今秋は需要が大きく伸 びたが、それも終了といった所でしょうか。自動車メー カーは1 月からのアルミ合金の購入量を大きく引き下 げており、スクラップからインゴットを作るメーカーも値 下げし、様子見状況。仕入れても売る先が細っている のだから当然といえば当然の状況です。

LME もやや 弱含みであり、円高環境でもあり、相場の上昇要因 は、見当たりません。唯一発生減が上昇要因ですが、 それでもやや余剰感が漂っております。12月に入って から、弊社にも新規の案件が持ち込まれており、いず れも地方の問屋さんからのオファーです。地方の比較 的小規模な合金メーカーなどが、生産を停止したりし ている様です。やはり、自動車産業は裾野が広いの で、影響も各方面で出ている様です。

衣料品メーカーだと思ってました

最近、新聞を読んでいておやっと思った記事があり ました。

「タッチパネル グンゼ、生産能力10倍」

(日本経済新聞12月7日)

内容的には、11年中に、タッチパネルの生産能力 を60 万枚/月に引き上げる。事業規模では国内2 位と の事。早速HP を見ると、グンゼというと衣料品メーカー というイメージが強かったのですが、実はIT やFA など にも進出していて、事業の大きな柱になっているとの 事。プラスチックなどの分野にも進出しており、もやは 衣料品メーカーというイメージは改める必要がありそう です。

日本国内は、消費者人口(一般には、就労可能者人 口と言います)が減少している状態にあり、確かに衣料 品で伸ばしていく事は、無理でしょう。その事を予見し てか、さまざまな分野に挑戦しているようです。当社の ある所沢でも、2035年頃には、就労可能者人口2 人 に対して高齢者1人の割合になると予測されていま す。こうなったら支えきれません。

一般的に少子高齢化は、大問題と言われています が、実はもう少し分けて考える必要があると思います。 少子化の原因と、高齢化の原因は明らかに違うからで す。そして最近のデフレの要因は、少子化でも高齢化 でも人口減少でもなく、消費者人口の減少にあるので はないでしょうか?

消費者人口とは、15歳から64 歳までの人口を指し ます。この世代が一番消費活動が盛んなのです。若い 世代は流行を追い衣類などを買いますが、高齢者は、 そんなことしません。食べ物にしても、もうそれ程沢山 食べる訳ではありません。つまり、ある意味満ち足りた 世代なのです。消費を盛んに行う世代の減少が、実は デフレの主要因ではないでしょうか。この世代の人口 減少は、総人口の減少よりも早く進みます。となると日 銀などが多少細工した所で、需要の回復は起きないで しょう。グンゼの様に世界を視野に入れ、多角化を図る 事が必要ではないでしょうか。世界を見渡せば、日本 の50 倍の人がいて、特にアジアは若い中間層が増え ているのです。

ところで、海外に留学する日本人は、3 万人、韓国人7 万人、中国人10万人だそうです。日本 人も、もっと世界を見なければいけないようです。 当社もがんばって海外を視野に入れ、事業展開して いきたいと思います。 来年も宜しくお願い致します。

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