さて、新年度になり4 ヶ月が過ぎましたが、新しく廃 棄物の担当になられた方もいらっしゃると思いますの で、軽くおさらいをしたいと思います。
他の部署から廃棄物の担当になられて最初に戸惑う のが、この「専ら物」という物ではないでしょうか?き っと、前任者からは、「産廃は罰則が厳しいので十分注 意する様に!」などと厳しく申し送りされている事と思 います。(これは本当です。)ところが、運搬業者が来て、 「これは専らだからマニフェストはいりませんね。」な どと言われると、本当にいいんだろうか?でも長年取引 している業者だから・・・などと判断に困る事もあると 思います。それでは、この「専ら物」とは何者か法から 追ってみましょう。
さて、その前に廃棄物とは?という問題に当たりま す。まあ、ざっくりと言いますと、0 円というラインを 水平に引き、それより上が有価(要は一般の商品)であ り、線より下が廃棄物の領域になります。廃棄物の中に は一般、産廃という2 つの領域があります。この2 つの 領域で品物を扱うには、それぞれ許可が必要となりま す。そして、この2 つに領域の中に、「専ら物」という 領域があります。

廃棄物の取り扱いには、許可が必要ですが、この「専ら 物」に当たる品物を扱う場合には、許可が不要なのです。 お分かりでしょうか?つまり、廃棄物の領域にありなが ら、取り扱いに許可が不要なもの、という事になります。
ここまでの流れを条文で追っていくと、産廃の処理にお いては、14 条に記載されています。 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第14 条6 産業廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該 業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可 を受けなければならない。
だだし、事業者、専ら再生利 用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う 者その他環境省令で定める者については、この限りでな い。(カッコ書き内省略) つまり、廃棄物には、自己処理の原則と言うのがあり、 これは、排出者が自分で運んだり、処分したりする場合 は、許可が要らないというものです。
但し、保管、処理 基準は適用されますので、何をやっても良い訳ではあり ません。その上で、他人(他社)に委託する場合は、委 託基準に沿って、許可のある業者に委託しなさいという 事になっています。しかし、専ら再生利用する場合には、 規制対象外としますという事です。 さて、それでは、リサイクルするものは、なんでも専 ら物と言えるのでしょうか?
当然そんな事はありませ んが、一般的に目にする廃棄物処理法法令集をめくって もそんな事は、書いてありません。実はこの事は、通知 で規制されているのです。昭和46 年の環整43 号4(2) がそれに当たります。
さて、それでは、この環整43 号4(2)を見てみまし ょう。 産業廃棄物の処理業者であっても、もっぱら再生利用 の目的となる産業廃棄物、すなわち、古紙、くず鉄(古 銅等を含む)。あきびん類、古繊維を専門に取り扱って いる既存の回収業者等は許可の対象とならないもので あること。 つまり、本質的な考え方は、リサイクル市場の確立し ているものについては、その流れを阻害しない様に、規 制の対象外にしょうという事です。
さて、ようやくゴールが見えてきました。通知で規定 されている4 品目について取り扱う場合、許可を要しな いと言う事は、つまり廃棄物処理法の規制を受けないと いうことであり、産廃の取り扱いで必要なマニフェスト も不要という事です。ですから、冒頭で運搬業者が言っ た事は、間違いではないのです。
しかし、一方で排出事業者責任は、年々厳しくなって おります。何らかの形で、トレーサビリティを確保して おく事は必要でしょう。その際には、オリジナルの納品 書を御準備頂く事でもいいですし、産廃用のマニフェス トを流用する事も可能でしょう。
但し、当社の場合には、 マニフェストの取り扱いが粗雑にならない様に、専ら物 に関する場合でも、マニフェストをご利用になる場合に は、収集運搬の許可をお持ちである事が、発行の条件に なっております。この点は、法よりも厳しい条件付けと なっておりますが、少なくともマニフェストを使うので あれば、収集運搬程度の知識は、身につけていて頂きた いと思っております。それすらない人が、品物を見て、 専ら物と判断できるとは、残念ながら思えないのです。