今年のスクラップ予想
昨年は例年にない高原相場で、あらためてスクラップは、世界規模での貴重な資源であり、日本の鉄スクラップもその相場の中に完全に取り込まれている事を感じずにはいられませんでした。 昨年は特に、中国だけが相場が引っ張っていただけではなく、アメリカやヨーロッパ、アジア諸国全体が経済の成長期過程であった為、鉄の需要が高く、中国の生産過剰にもかかわらず吸収できた事でこの高原相場を維持できたのではないでしょか? また日本も例外ではなく、2006年暦年の粗鋼生産は 1億1621万トンと73年、74年に次ぐ3番目の高水準だったそうです。その頃の高度成長期の様相が今回の中国発でまた再現されているのではないでしょうか? さて年も変わり2007年に入ったわけですが、2月積みの関東鉄源の入札価格は上げてきていて、今回の入札価格は、関東鉄源発足以来の高値を更新しました。 ただ国内を見てみますと、年明け関東では、合同製鐵が炉修工事により2ヶ月間稼動を停止し、又東京製鐵宇都宮工場も、補修工事によりスクラップの使用が止まり、年初と言うこともあり輸出向けの配船が少ない事などから、その他の電炉や高炉に荷が集りだし先高にもかかわらず心理戦の様相から下げ方向に動き出しています。 又、ここで若干でも下げ期間がないと、この先の上げ相場の時に利益幅が少なくなると言う心理も働いていると思われます。 関西以降、いわゆる西日本と称される地域では、発生が関東ほど多くなく又、関東鉄源ならぬ関西鉄源があり関東と同じくスクラップ価格を維持する為に共同輸出を行っています。 発生が関東ほど多くなく、輸出までされている為、メーカーの生産量が増えると直にショート気味となる傾向があります。 その為、東京製鐵岡山工場などは特に高い価格を出し、スクラップを海外に出されないような防衛買いを常に作っています。 当然それは西日本の各メーカーも同様です。 このことから今現在のスクラップ過剰な東日本は下げ調整を、発生の少ない西日本は上げ相場と2極化しています。 ただ関東も合同製鐵が動きだす2月からは、輸出も増加する為、東京製鐵宇都宮工場発上げ相場に転ずることになることでしょう。 これも一重に世界同時景気が進行している賜物です。 今年も昨年同様、高原相場が続く物と思われ、又、今年はさらにスクラップの底値が押し上げられるのでは?と個人的には予想しています。 ただ世界同時景気を揺るがすような事変が何も無ければと言う事が前提になりますが。
非鉄金属市況
昨年はこれまでにない市況展開で電気銅が百万円と言う相場は、私の実体験での過去の記憶もなく、大先輩方の過去の話で「そんな時代もあったよ」位しか知りませんでした。
まさか私が生きているうちに再現がされるとは夢にも思ってもいませんでした。 これは、株式市場で運用されていた各種年金基金等がリスクヘッジから先物市場に流入して来た事が大きな要因でした。 当然先行きに魅力がなくなると資金を引き上げ価格が実需に見合ったところまで下がり続けます。
これが今現在の価格の大幅下落であり、実需サイドから見ればやっとほっとできるのではないでしょうか? 私の感覚?では電気銅60万円台が妥当なのではと思われます。 それでも非鉄金属は価格が高く、ステンは需要増からまだ価格が上昇し続けていますし、その他非鉄金属は品種により上げ下げのばらつきが出ているのが現状です。
今後も運用資金の流入量により、実需価格とは乖離した高値がいつ出てくるかも知れませんが、現物を扱うものとしては価格が大きすぎる為、リスクも大きく、又盗難等の恐れもある為、実需に見合った安定した価格帯での推移を希望してやみません。