リサイクル通信

2012年5月105号】

鉄スクラップ

新緑が目に眩しい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?大震災から早1年が過ぎたのですが、去年の今頃はまだ余震が続き不安な日々を過していた事が、遠く感じられます。震災にあわれた方々は、一向に進まぬ復興に焦りと苛立ちを覚えているとも聞かれます。国が明確なビジョンを示さない事が不安心理を煽っているのではないでしょうか。復興、そして日本の未来へ希望が持てるような政治力がまさに求められている時と言えます。


前置きが長くなりましたが、鉄スクラップ相場が、今年は例年とは異なる動きになってきそうな気配があります。と言いますのは、例年ですと、年末又は年始め頃からゴールデンウィークにかけて相場は上げ基調となるのですが、今年については、4月に入ると価格の上昇ペースが速くなるどころか逆に下げ相場となり、今現在に至っています。

この理由として、高炉が依然スクラップの購入量を減らしたままの上、電炉についても例年に比べ生産量が抑え目だった事、輸出量はそれなりにあったのですが、上記の要因からスクラップに逼迫間が無く、先安と見た業者側が在庫放出に動き出した為、荷止め荷制限が散発し、相場の下げやすい環境が整った事などが挙げられます。又韓国なども、日本の相場が下がってきている為慌て買う必要性も無く、底値探りに動いていた事なども影響していると思われます。

今後についてですが、今現在横這い状態にあるのですが、これがどちらに動き出すのかが非常に判断に悩むところです。と申しますのは、例年と同じ動きをするなら下がるだろうとなるのですが、今年は、そろそろ底値と見た韓国などが、日本屑の購入に動き出しているとも聞かれ、一見すると、上げに転じるのかと思わせるのですが、先日行なわれたフランスの大統領選挙で、サルコジ大統領が負け、対抗馬のオランド氏が新たな大統領になった事によりEUの足並みが乱れるのでは?との憶測かユーロが下落、その為円高に傾きだし始め、これが以前のような70円台になりますと、日本屑の割高感から輸出が減少し、荷余り感から相場は下落と言う構図が出来上がってきます。電気料金の値上げが、電炉の製造原価を押し上げ、それが企業収益を圧迫し始めるのは必死で、そのコストアップ分をどこで吸収させるかも考えなければなりません。それが原料価格であるスクラップなら下げとなりますが、日本の鉄スクラップも世界相場の中にあり、ここだけが安いとはならず、製品価格に転化となりますと、ゼネコンの抵抗も厳しく難しい・・・。

企業努力はと申しますと、リーマンショック以降特にコストダウンはどの企業も必須だっただけに、ある程度できる事は行なったと言う事で非常に難しい問題となってきています。相場の方向性がどちらにも振れる可能性から判断が難しいのが今現在です。ただ個人的感想で申しますと、弱含みではないかと考えています。今年の夏も含めて、今後も付きまとうエネルギー問題ですが、代替エネルギーの確立がなされていない今、原発の安全性を高め、代替に変わるまでの期間は併用でと言うのが現実的ではないかと考えています。

福島を含めて3度の被爆国の日本だからこそ、より安全性を高められるのではないでしょうか?科学は日進月歩ではありますが、まだ代替エネルギーの確立がなされていない今は、やむ得ない選択ではないのでしょうか?感情論ではなく、現実と未来を見据えた行動こそが、ジパング(日の昇る国)復活へとつながっていくのではないでしょうか?代替エネルギー確立における機器の量産工場設置の際には、被災地に近く、雇用についても被災者優先でという事を、是非経営者に御願いしたいものです。

コラム
今年も異常気象の年となりそうです。先日の竜巻
の被害など、海外の映像でしか見たことの無い被害
状況が、日本でも起こりだしています。タイで起こった
洪水のような事も、日本で起きるかもしれません。

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