リサイクル通信

2005年12月 【29号】

非鉄相場高騰 / 正義感の時代がくるか / 17 年度の法改正

非鉄相場高騰

最近、日経新聞を初め、各紙で非鉄の高騰が伝えられてい ます。以前にもお伝えしてあったと思いますが、非鉄の相場は、 ロンドン金属取引所(LME)において決められています。

12 /7 付の新聞で、銅の3ヶ月物が、1トン4397ドルと高値 を更新していると伝えられています。これは、まだこの先上が ると見込んだ投機資金が流入を続けている事によるものです。

現実の品物の需給とは別に、思惑で価格が決められて行きます ので少々心配でもあります。現在の相場は、近年に無い高値で 進行しています。為替も120円近辺と円安気味ですので、価 格を後押しする形となっています。同時に、困った事も起きて います。

製造現場での原材料費の高騰となっており、製品価格 に転嫁できない現場では、悲鳴に近い声が上がっています。急 激な価格上昇は、さまざまな歪を残しながら進行し年末へと向 かっていくのでしょうか。

正義感の時代がくるか

これも最近の話題ですが、違法建築問題は、大きな広がりを 見せています。近年、コンプライアンスや、CSRなど企業の あり方を問う事が多くなりました。

過去、不誠実な対応で解体 した企業が沢山あったにも関わらず、なぜこの様な事が起きて しまうのでしょうか。一つには、きちんと責任を取らない時代 を過ごしてきてしまった為ではないでしょうか。

以前より、子 供の残忍さがクローズアップされた犯罪では、ゲーム感覚とい う言葉で理解されていました。つまり、リセットすればいいと いった感覚でしょうか。大人の場合も精神鑑定というあいまい な結果になってしまったりと、結果に対して相応な責任を負っ ているとは思えない事例が後を絶ちません。

辞書で、「正義」 と引くと、「正しい道筋。人が行うべき正しい道筋。」となって います。問題となっている事例は、どれもこの原点(又は主軸) から逸脱したものではないでしょうか。

今後、企業が生き延び ていく為には、常に、この原点を意識しながら、バランス感覚 をもって舵取りをする必要が、今まで以上に求められてくるの ではないでしょうか。ある商社の部長さん曰く、「コンプライ アンスとは、自分の良心に恥じない事」と。名言だと思います。 かつて、「武士道」が日本人の倫理観の基礎であった様に。

17 年度の法改正

ここ数年、産業廃棄物に係わる法改正が続きました。今年度 の改正が最後の大きな改正といわれています。ここで、今年の 改正を見てみたいと思います。

平成17年4月1日施行

① 廃棄物が地下にある土地の形質変更

② 廃棄物処理施設における事故時の措置

③ 硫酸ピッチの不適正処理の禁止

④ 廃棄物処理基準(熱分解、廃棄物の埋立等)の明確化

⑤ 産業廃棄物運搬車に係る表示及び書面備え付けの義務化 平成17年10月1日施行

⑥ 欠格要件の厳格化

(ア) 欠格要件該当時の届出義務化

(イ) 不正手段で許可を受けた場合を取消事由に追加等 ⑦ 産業廃棄物管理票制度の強化等

(ア) 産業廃棄物の運搬又は処分受託者の管理票保存義 務

(イ) 産業廃棄物処分受託者の、最終処分未確認時等の管 理票の写しの送付禁止 この中で、幾つかポイントとなる点を見てみたいと思います。

② RDFの施設で大規模な爆発事故があり、大きく報道され ましたが、この様な生活環境上の支障を生ずる様な事故の 場合、届出が義務化されたものです。

⑤ 産業廃棄物の運搬を行う車両に表示を義務図けると伴に、 マニフェスト、許可証等書類の備え付けを義務化したもの です。

⑥ 一部で裁判にもなっている様ですが、欠格要件に該当した 時点で、届出をしなさいというものです。当然、そのまま 許可取消となります。

⑦ マニフェストの保存を義務化すると伴に、E票の返却は、 2次マニフェストの返却を受けてから行う事を明確化し たものです。従来より、処分場から最終処分や、焼却処理 などの次の処理施設へ送った場合、そこの処理が完了して から(つまりE票が帰ってきてから)排出事業者に1次マ ニフェストのE票を返却するのですが、排出事業者に急か されて、未確認のままE票を返却するケースが目に付くよ うになってきたという事でしょう。E票は、正に排出事業 者責任を問うものですから、ここがいい加減に処理されて は困るという事です。工事等の場合、経理処理、あるいは 完了報告の提出を優先するあまり、違法な処理を処理業者 に強要するケースがあるという事でしょう。この改正は、 処理業者というよりは、排出事業者に関わる問題です。処 理スキームが多岐に渡り、リサイクルを優先すれば、時間 が掛かるのは当然の帰結ともいえます。

廃棄物処理に関する法律は、昭和45 年の制定から数多くの改 正を受け、現在の形になってきました。しかし、対象物が廃棄 物である以上、様々な形状、種類のものがあり、処理スキーム も多岐に渡っています。その中には、解釈のあいまいなものも 沢山あります。法の改正を確認し、不明な部分は、監督官庁に 確認しながら、自らの感覚を磨いていく事が、処理業者のみな らず、排出事業者にも強く求められていると言えるでしょう。

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