鉄屑の価格は乱高下?
昨年から鉄屑価格の乱高下が続いております。どうしてこのような状態になっているかと言いますと、第一の要因はやはり中国にあると言えるでしょう。
値段の裏に中国あり。というのは鉄スクラップの業界だけに言えることではなく、製造業を主として、各分野にいえることでもあると思います。ただ乱高下するのは この業界の特色でもあります。
鉄スクラップの流れから見てみると
さて、ではどのようにこの業界で関連してくるかということですが、品物の流れから追ってみていきましょう。鉄スクラップを溶かして新たな製品を作るのは世界中どこでも同じことをやっています。大きく違うのは人件費の問題でしょう。
中国国内は高度成長期の真っ只中にあり、建設ラッシュも続いております。安い人件費をもとにトータルコストを下げています。当然建設には鉄製品が必要不可欠ですから作れば売れるという情況になります。
では、その材料はというと国内発生分では追いつかず、輸入ということになります。輸入先はアメリカ、ロシア、日本、ヨーロッパなどです。
船賃を払ってもトータルコストで合えば世界中が仕入先になります。そうです、鉄スクラップも今や国際的な商品となりました。日本の主な販売先はそのほとんどがアジア地域になります。
需要と供給曲線
当然、日本国内にも昔から電気炉と呼ばれる鉄スクラップを溶かし、製品を作っているメーカーさんがありますから、こちらだって当然必要な分の鉄スクラップを購入します。
ここで市場のメカニズムが働き、足りないと思えば価格を上げ、足りていれば下げる。という需要と供給のバランスが均衡点を探りながら値段が決まります。輸出が始まる前は、国内の中だけでこの流れが完結していました。ここに海外という存在がでてきたのです。
もちろん韓国、香港なども需要家の仲間入りをしました。供給量は大体一定していますので、すべての需要を満たすには足りません。需要家は自分が必要な分を確保するために供給先に価格を提示します。
すると、他の需要家も当然同じような動きをしてきます。こうやって価格均衡点は移動し、時には高値となり、時には底値にもなります。この移動の動きは市場原理に則って動くものですが、時に国策によりこれが思わぬ方向に動くこともあります。
視野を広く持ち、アジア圏のみならず関係する国々の動向にも気を配り、その推移をみていかなければなりません。鉄スクラップもグローバルで考えざるを得ない時代に入っていると言えるでしょう。
グローバルな視点を持つ
グローバルな視点を持ち、価格動向の判断材料を探し、先を読む。などと書くと簡単ですが実際は情報に翻弄されるところが多いのです。
特に中国に関して言えば、過去のデーターがあてにならず、昨年の乱高下の教訓を思い出しながらデーターの蓄積をしている段階、というのが正直なところです。こうなるとこうなる、ああなったから今度はああなるだろう。というような考え方の法則(ある程度のパターン化)にはまだまだデーターが足りていません。
市場原理に則って動けばある程度は流れが感覚的につかめるかもしれませんが、ここまで過去データーが乱高下していると、半分お手上げの気分になります。今後まだ数年は高度成長が続くと言われる中国ですから経験を積んでスキルアップする機会はまだまだあります。
結論
また今年も乱(?)高下していますが、こればかりはどうにもしようがありません。先を読むこともある程度は、といいたいところですが、かなり難しいです。
見積もりを作るときには本当に短い有効期限でしか出せません。もう少し上がり下がりが、ゆるやかになって欲しいものです。本当に悩ましい動きをしています。今年もまだまだ悩まされそうです。