最近の景気
内閣府発表の景気動向指数の推移をみてみると、一致指数に関しては、昨年八月から一二月までは、一一月を除いて景気判断の分かれ目となる五○%を割り込んでおり、景気が踊り場の状況にあることを示しています。
また、その期間に対応した七月―九月・一○月―一二月期間それぞれの実質成長率も小幅のマイナス成長であり、マクロ経済的にも日本経済は停滞状況の中にあると言えます。ただ、直近一月の速報値で、一致指数は八八・九%、先行指数も五五・○%と共に五○%を超え、景気の上向きを示しており、停滞状況から脱する兆しも窺えます。
生産活動が再び活発化し始めたこと、個人消費や雇用環境が改善方向に動いたことがきいようです。 大 今後の景気動向の見方には、専門家によって、見方は分かれますが、サラリーマンのこの身としては、元気のよい企業部門から労働分配率低下圧力に病んでいる個人部門への所得移転が進み、個人消費のエンジンが起動したかたちでの景気本格回復を期待したいです。ただ、一方には増税や社会保障等の公的負担増が待ったなしであり、個人の身としては厳しさを感じます。
中国経済のアキレスケン
中国経済の高い成長が、世界の資源を吸い寄せ、世界的な資源価格および素材価格の上昇をまねいております。ちなみに、我々の取り扱っている鉄スクラップも、何度か本紙で紹介しましたように、上昇トレンドの中で、中国の買いの強さによって、乱高下を繰り返しております。
中国自身も急激な経済発展に伴うエネルギーなど資源の需要急増が、世界の需給バランスを揺るがしていることを認識し、今月五日の全国人民代表大会での温家宝首相の政府活動方針では、今年の成長率を昨年実績より一・五ポイント低い八%前後とし、投資過熱を抑制、景気の軟着陸を図りつつ、資源節約の循環型社会の実現や消費拡大を通じた持続的成長を目指すとしています。
ところで、最近の中国の経済発展の陰の部分として問題視されているのが、環境問題と急激な所得格差の問題でしょう。前者については、これを放置すれば(あるいは対策の実行性が伴わなければ)、経済資源・経済環境の劣化を招き、経済発展そのものを困難にしますし、後者については、役人の腐敗とあいまって、低所得社層の不満エネルギーを醸成させ、それが社会の不安定要因となり、ひいては政治的安定を揺るがしかねません。
そうなれば当然、持続的な経済発展を阻害します。 日本を含め、現在の先進国諸国はこれらの問題に歴史的時間をかけながら解決しつつ経済発展を成し遂げてきたわけですが、中国の場合は、(人民のための)共産党一党体制の(強制的な)政治的安定の上で、資本主義経済の処方箋を短期間に取り入れて、急成長を成し遂げたため、これらの問題も急速に拡大したと言えます。
長江や黄河など、河川が流れ込む海域の海洋汚染は深刻で、大規模な赤潮も頻繁に発生し、近海の貝類からは、鉛やヒ素、カドミウムが検出されているとの報告もあります。また、長江上流の工業都市重慶などの内陸地域では大気汚染だけでなく、場所によっては、工場廃水に含まれる有機水銀の汚染が広がっており、市民の健康を害しているとの報告もあります。
そして、これらの環境被害を直接被るのは多くが低所得者層でもあり、所得格差拡大の問題とあいまって、社会的暴動に発展する危険性もはらんでおります。
中国が持続可能な経済発展を続けるためには、まさに、前述した全人代における首相の政府活動報告の着実な実行が必要といことでしょう。 う 昨年の秋、中国のスクラップヤード視察の折り、上海空港に降り立つ飛行機の窓から、茶色にそまった海域が延々と眼下に広がっている様を眺め、大河である長江のエネルギーのすさまじさに驚きもしました。
しかし同時に、その茶色にくすんだ海の色が、単なる長江の土砂混じりの水ゆえだけのものではないような錯覚に捉われたことを覚えております。
自動車リサイクル法豆知識
平成17年1月以降、廃自動車を解体するには解体業の許可が必要です。 自ら所有する車であっても、部品取りを含め、それが有価であっても、解体することはできません。違反した場合は、同法の無許可行為となり、処罰されます。要注意!